高所と健康・病気  低酸素適応と生活変化

978-4-89013-433-5

奥宮清人 著

B5・上製・176ページ

発行年:2013年3月25日

ISBN:978-4-89013-433-5

定価:本体5,000円+税

在庫なし

内容

本書は、総合地球環境学研究所で行なわれた8年間の“高所プロジェクト”の記録である。まず、チベット・ヒマラヤなどの高所環境がもたらす健康状態や病気について、また生活スタイルの変化によって増えている生活習慣病について紹介した。次に、高所住民の低酸素への進化的な適応を検証。また“糖尿病アクセル仮説”を提唱し、低栄養のみでなく低酸素に高所住民が適応してきたがゆえに、生活変化と加齢にともなって糖尿病が促進されるという説を論じた。 さらに、生活の変化や生活習慣病の増加が与える高齢者の生活の質(QOL)についても精査。まさに、高所住民の健康・病気を総合的にとらえた一冊である。

著者について 奥宮清人…1961年生まれ。高知県出身。高知医科大学(現在の高知大学医学部)卒業。高知医科大学老年病科、東京都老人医療センター循環器科、近森病院内科、住友病院神経内科、高知医科大学老年病科講師を経て、2004年より総合地球環境学研究所助教授より准教授。2005年より、総合地球環境学研究所プロジェクト「人の生老病死と高所環境-高地文明における医学生理・生態・文化的適応」のプロジェクトリーダーを務める。現在、日本登山医学会特認理事を務める。編著:「生老病死のエコロジー:チベット・ヒマラヤに生きる」「続・生老病死のエコロジー:ヒマラヤとアンデスに生きる身体・こころ・時間」(共に昭和堂)